2023/03/27

稲の歴史の概観

 現在我々人類が食する「お米」すなわち「栽培稲」の発祥の地はどこであろうか?

栽培稲発祥地を最初に推定したのは

アルフォンス・ルイ・ピエール・ピラム・ド・カンドルである。

彼は栽培稲の発祥地はインドだと指摘している。

では野生の稲からどのように栽培稲が発見されたのだろうか?

今日でも, インド, アフリカ, 中南米などの奥地で, 

野生稲の子実を食用とする習慣が残されているところからみて,

おそらく,原始時代にも野生稲の子実は重要な食糧源だったと想像される。

イネの栽培化の第一歩は, 野生稲の種子を人間が播種したときに踏み出されたに違いない。

播種して収穫することを知った原始時代の人たちは, 次には種子を選択することによって,

より収穫をあげうることに気づいたであろう。

このようにして,自然採種から原始的農業に移行するにつれて,

"在来種"と呼ばれる原始的な栽培稲が生まれ,やがて育種技術が確立するようになり,

"改良種"と呼ばれる近代的な品種がつくられるようになったと考えられる。

そのような原始的な栽培稲から

日本型のお米といわれるジャポニカ米と

インドや東南アジアでよく栽培職されている

インディカ米への分化はいつこと起こったのだろうか?

日本型は日本, 朝鮮, 中国北部に, 

またインド型はインド, セイロン, 台湾, 中国南部に, それぞれ分布している。



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